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Fioの素敵な日々

日々の出来事や何やらをつれづれに

【歴史】誤解されるマリー・アントワネットの真実

マリー・アントワネット フランス

誤解されるマリー・アントワネット

世界史や日本史上では、本人の事情も知られないままに悪人(悪女)として語り継がれている人物が結構います。

世界史・日本史上で誤解される人たち

織田信長や曹操なども、今でこそ積極的に評価されることが多くなってきましたが、昔は極悪非道な独裁者扱いでしたからね。
今見直されつつあるのは、チンギス・ハーンや徳川綱吉・田沼意次といった面々でしょうか。

一方で、この人すごい人なんじゃない?と思うんですが、なかなか評価されない人物として荻原重秀を挙げたいです(彼は江戸時代にすでに管理通貨制度らしきものを構想していたフシがあります)。

マリー・アントワネットも、わがままで国家を破綻させた世紀の悪女のイメージが定着してしまっているようですが、実像は違うと思います。

マリー・アントワネットが攻撃されるわけ

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マリー・アントワネットは生前から、激しく貶められ、攻撃されてきました。
それは、彼女の性格や行動によるものではなく、彼女がフランスにとっての敵国オーストリア出身だったことに尽きるように思われます。

マリー・アントワネットは、かのマリア・テレジアの娘ですが、マリア・テレジアはオーストリア継承戦争でプロイセンのフリードリヒ2世に敗れた仕返しをするために、長年の宿敵フランスと手を結びます。
その同盟は短期間にすぎなかったわけですが、その短い講和期間の象徴としてマリー・アントワネットはフランスに嫁いでいったわけです。

フランス王妃となってしばらくしてフランス革命が勃発するわけですが、その過程でオーストリアは革命を潰そうとする外敵としてフランス国民に受け取られるようになります。
とすれば、その段階でフランスから嫁いできているマリー・アントワネットが敵の象徴的存在となり、彼女に対する誹謗・中傷が高まるのは論をまちません。

たとえば「赤字夫人」と呼ばれたりしてフランス財政赤字の張本人とされたりしていましたが、フランス王室及び特権貴族の出費は国全体の6%に過ぎず、彼女の出費はその一部に過ぎないのです(マリー・アントワネット - Wikipedia)。
フランスの財政難は先代ルイ15世の時代からかなり傾いていたのも事実です。

「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」の真実

「ケーキを食べればいいじゃない」(「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」)は、フランス革命時にマリー・アントワネットが言った言葉としてあまりにも有名になっています。

しかし、この言葉の出典となったルソーの『告白』第6巻が書かれた1765年には、彼女はまだ9歳で、フランスに嫁ぐ1770年はまだ先の話です。

ルソーは「たいへんに身分の高い女性」の言葉として「ケーキを食べればいいじゃない」の言葉を思い出して『告白』の中に書いたわけですが、マリー・アントワネット自身がこの言葉を使ったという記録は残っていないようです。
後になってマリー・アントワネットの言葉にされてしまったもののようです。

マリー・アントワネットの伝記を書いたアントニア・フレーザーは、「マリー・アントワネットは寛大な慈善家であり、耳に届く貧しい人々の惨状には心を痛めていた。」と述べており、彼女の実際とはずい分違う言葉と考えられます。

実際にパン不足が起こった時に彼女はオーストリアの家族に次のような手紙を送っています。

「不幸せな暮らしをしながら私たちに尽くす人々をみたならば、幸せのためにこれまで以上に身を粉にして働くのが私たちのつとめだということはごくごく当然のことです。陛下はこの真実を理解していらっしゃるように思います」出典: ケーキを食べればいいじゃない - Wikipedia
この言葉を見ても、「ケーキを食べればいいじゃない」と言うような人には思えませんね。

マリー・アントワネットの作った曲

マリー・アントワネットは小さい時から音楽に親しみ、フランスに嫁いでからもハープを奏でていたようです。
作曲もしていたようで、多くはフランス革命時に焼き捨てられますが、その一部が現在も残っています。

この曲の美しさや、「もっと整った美しさの容姿を見つけ出すことはできるが、もっとこころよい容姿を見つけ出すことはできない」と言われていた(マリー・アントワネット - Wikipedia)ことは、かなり魅力的な存在であったと思われるマリー・アントワネットをもっと知るきっかけにできるかもしれませんね。

150通の最後の手紙―フランス革命の断頭台から (朝日選書)

150通の最後の手紙―フランス革命の断頭台から (朝日選書)

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