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Fioの素敵な日々

日々の出来事や何やらをつれづれに

【読書】リチャード・バック『イリュージョン』は主人公二人の出会いのシーンが素晴らしい

書評

作者リチャード・バック

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リチャード・バックというと『かもめのジョナサン』で一世を風靡し、ああ、あの本の作者ね、ということでわかってもらえる作家です。
ヨハン・セバスチャン・バッハの直系の子孫だという話もあります。(本当に?)

もうかなり前、たぶん学生時代に読んだ本ですが、その中の一節を唐突に思い出しました。
急いで書庫を探すと、意外なほどあっさり見つかりました。

『かもめのジョナサン』を読んで感動し、その作者の別の本を探し、その別の本にハマってしまったという感じです。
二つの本って、全く違う世界を扱ってますが、ああ、これって飛行機乗りの世界かもと考えると、不思議と共通した感覚を持った本に思えてきます。

『イリュージョン』は二人の主人公の出会いのシーンが秀逸

この物語には二人の飛行機乗りが登場します。
語り手である一人の主人公が、救世主を兼任するもう一人の主人公に出会うシーンは秀逸です。

僕は自然に手を上げてしまった。なぜだかわからない。
10ヤード離れたまま声をかけた。

「やあ、君がなぜか寂しそうに見えたんだよ」
 すると、彼は柔らかい声で答えた。
「君だってそう言えばそう見えるぜ」
「じゃまかな? じゃまなら消えるけど」
 彼は、少し笑って言った。
「いや、待っていたのさ、君をね」
 それを聞いて僕も微笑みを返した。
「そうかい、遅くなってごめんよ」
出典: イリュージョン (集英社文庫)リチャード・バック/村上龍 訳

こういった出会いって素敵だと思いませんか。

しかも読んでいくうちに自分は飛行機なしに飛ぶこともできるんじゃないかという気分になったりします。

そして、読んだ後にも不思議な浮揚感が残ったまま。
思わずまた読んでしまいましたが、いいなあ。

読んでいて思ったんですが、物語の中で救世主が語る思い通りにするコツというのが、引き寄せの法則などのポイントと同じなんではないかと。

この世界はイリュージョンである

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リチャード・バックは『イリュージョン』の中で、何度も読み手に語りかけてきています。
「この世界はイリュージョンであり、君は完全に自由だ。
 何をしてもかまわない。
 じゃあ、君は何をする?」

「何をする?」って考えていると、ふと、主人公たちが問いかけてくる気がします。
「願いをかなえるのは簡単さ。
 願いはかなったと信じればいいのさ。
 じゃあ、願いがかなったら、君は何をする?」

イリュージョン (集英社文庫 ハ 3-1)

イリュージョン (集英社文庫 ハ 3-1)

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