読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Fioの素敵な日々

日々の出来事や何やらをつれづれに

【時事】インドネシア高速鉄道の受注失敗で逆に日本の立場が有利になる予感

インドネシアの高速鉄道計画をめぐり、インドネシアのジョコ大統領は、インドネシア政府の財政負担を伴わない中国案を採用することになりました。
高速鉄道計画は、はジャカルタ・バンドン間の約140kmを結ぶ計画で、日本と中国が受注をめぐって競いあっていました。

受注合戦は、そもそも中国有利の出来レースだったのでは

すでに、4月のアジア・アフリカ会議の際のインドネシアと中国との二国間会議では、インドネシアのジョコ大統領と中国の習近平国家主席との間で、インドネシアの大規模なインフラ建設に関して話し合いが進んでいることが報じられています。
習主席は、特に「中国政府はすでにジャカルタ・バンドン間の高速鉄道の建設に合意している」と明言しています。
中国は港湾、空港、鉄道建設に携わっていくこととなるだろう | インドネシア新聞

インドネシアと中国との間では、相当前からインドネシアのインフラ建設に関して話し合いがもたれているようで、特にインドネシアのジョコ大統領から積極的な要請があったようです。

また、この際に、日本の見積もり額である60億ドルと同額を、中国がインドネシアに投資するという約束も結ばれています。(インドネシア高速鉄道、中国の計算 | ニューズウィーク日本版
日本が2008年ごろからせっせと調査して計画したルートや駅の計画が、調査をしていない中国と同じだったという話も指摘されていますが、見積もり額もだだ漏れだったようですね。

もうこの時点では、高速鉄道の受注は中国以外にない感じもしますが、日本有利なんて言っていた人たちは、いったい何を根拠に言っていたのでしょうか。
日本政府も、現地の情報をどれだけつかんでいたのでしょうか。

8月上旬にインドネシア、知日派貿易相ら6閣僚交代 日本に痛手 中国と争う高速鉄道建設計画にも影響か - 産経ニュースという報道もあったわけですが、高速鉄道の担当ではなく、そのことによる影響はなかったのではないでしょうか。

誤解されてるが、9月上旬に報道された「白紙撤回」は、白紙撤回ではない

これも「日本の少しおかしな「インドネシア新幹線建設計画『白紙化』撤回報道」 | インドネシア新聞」で指摘されている通り、ジョコ大統領は、「高速鉄道建設は国営企業に任せ、国家予算は使わない」ということを宣言して、再度の検討をうながしたわけです。

まあ、このこと自体が無謀な話ですが、これは白紙撤回宣言ではなく、高速鉄道プロジェクトは進行しているままなことを意味しています。
インドネシア政府が計画を白紙撤回し、それをまた撤回して中国に決めたという考えは間違っているわけです。

受注失敗で、今後日本の影響力が逆に増していくと思われる理由

中国案の無謀さ

資金調達に関しては、中国側から中国開発銀行などを通じて年2%の利率で融資するそうですが、それだったら日本の提案した年0.1%の方がずっといいと思いますし、現在中国は大規模な為替介入で莫大な外貨が溶けている状況で、実際融資が続くのか不安です。

また、山がちで地形的に厳しい条件で、東京・新富士間にあたる距離を新幹線こだまが68分かかる所、34分で結び、しかも工期は3年でできるそうです。

これは、着工は多分早く行われるでしょうが、そう遠くない未来に頓挫してしまいそうな予感十分です。そのあたりの実績もあるわけですし。

それでいて「一方的に利息を上げたり、全額返済を求めたり、政治的に利用しかねない。ミャンマーやカンボジアでもモメている。インドネシアに莫大な借金だけが残るのではないか」(インドネシアの高速鉄道は中国案で大丈夫なのか 宮崎正弘氏「悲惨な結果が…」 - ZAKZAK)ということは十分ありそうです。

受注先決定後の動向に焦るインドネシア政府

今回の受注失敗によって、日本の各種インフラ投資計画の見直しが進んでおり、インドネシア政府がかなり焦っているようです。

中国政府が政府保証なしの条件でインドネシアの高速鉄道計画を受注したことに対して、インドネシア政府は、日本の投資家が過剰反応を起こし各種インフラ投資計画の見直しをはじめていると判断したことにより、日本の投資家との関係悪化を防ぐための新たな施策を実施することを検討していると地元メディアが報じた。出典: インドネシアは日本投資家の反応を過剰と見なすが対策を検討―中国の高速鉄道受注 | ASEAN PORTAL(アセアン ポータル)
「日本の怒りをかってしまった以上は、日本政府への謝罪という意味を含めて国営企業大臣などの上層部は責任をとって辞任すべき。」なんて意見も出ているようで、これをきっかけに、中国側に傾いていた針が、逆に日本側に傾いてくることもあり得ます。

TPP合意の影響

TPP合意がインドネシアに与える衝撃はかなり大きそうです。
TPPのが合意内容が明らかになるにつれて、予想以上にベトナム・マレーシアに遅れを取りそうで、急いでTPPに参加しようとしているようですが、これもまた予想以上に崩壊が進んでいる中国経済の影響圏からの離脱を進めることになりそうです。

広告を非表示にする